香川とシャヒンの“ホットライン”復活か。ドルト、CL出場懸かる最終節へ

香川とシャヒンの“ホットライン”復活か。ドルト、CL出場懸かる最終節へ

ボルシア・ドルトムントは現地時間20日、ブンデスリーガ最終節でブレーメンと対戦する。プレーオフを回避して来季チャンピオンズリーグ本戦出場を決めるため、勝って3位を守ることができるだろうか。香川の起用法も注目される。(取材・文:本田千尋【ドルトムント】)


 ボルシア・ドルトムントは現地時間20日、ブンデスリーガ最終節でブレーメンと対戦する。プレーオフを回避して来季チャンピオンズリーグ本戦出場を決めるため、勝って3位を守ることができるだろうか。香川の起用法も注目される。(取材・文:本田千尋【ドルトムント】)

3位を確保することの大きな意味

「3位」を確定できるか。2017年5月20日のブンデスリーガ第34節、ボルシア・ドルトムントはホームにヴェルダー・ブレーメンを迎える。16/17シーズンも、いよいよ最終節だ。

 4位のホッフェンハイムとは、同じ勝ち点61で並んでいる。得失点差が4ポイント上回ることで、ドルトムントが3位に付けている。ホッフェンハイムの最終節の相手はアウクスブルク。その残留に向けた固い守備を考えれば、ホッフェンハイムが大量得点を奪うことは考えにくい。このブレーメン戦で勝利すれば、そのまま3位が決まるだろう。

 ミヒャエル・ツォルクSDは、来季チャンピオンズリーグ(CL)の出場権を確実なものにしたいようだ。

「3位こそが我々にとって最優先事項だ。それ以外のシナリオに私は従事しない」

 ドルトムントは今季のCLでベスト8に進出したことで、賞金+チケット収入で40ミリオン・ユーロ(約50億円)以上を稼いでいる。欧州最高峰の舞台は“ドル箱”だ。また、ヨーロッパのトップチームとの好カードは、既存のファンのプライドをくすぐるだけでなく、新規の客の獲得と定着に繋がるだろう。財政面やブランディングにおいて、CLは莫大な富をクラブにもたらしてくれる。

 選手たちにとっては、クラブレベルでは世界で最も魅力的なトーナメントである。神聖な雰囲気すら漂うピッチに憧れを抱かないプレーヤーはいないだろう。そして一度出場してしまえば、その魅力に抗うことは難しい。もちろん4位に回ったとしてもプレイオフから参戦できるが、本戦出場に向けてホーム&アウェイの一発勝負となる。余計なリスクは避けたいというのが、クラブ関係者の本音だろう。主将のシュメルツァーは「僕らは何が何でもこのプレイオフを回避するつもりだ」と述べている。

“特攻型”ブレーメンへの対抗策は香川とシャヒン?

 こうした「3位」の掛かった最終節のブレーメン戦で、香川真司は先発を飾ることができるだろうか。

 ブレーメンは8位と中位でありながら、失点数の非常に多いチームだ。これまで33試合で60失点。16位のハンブルガーSVと並んで、リーグで2番目に多い数字である。なぜこれだけ失点が多いのかというと、ブレーメンには守備を免除されたFWがいるからである。

 マックス・クルーゼとセルジュ・ニャブリは、味方が攻め込まれるのを尻目に、あまり守備に戻らない傾向がある。ファーストDFとしてのプレッシングも、どこか建前上のものだ。その分ブレーメンは2人の新旧ドイツ代表の攻撃力を最大限に活かそうとしている。今季クルーゼは22試合出場14ゴール6アシスト。ニャブリは26試合出場11ゴール2アシスト。シーズン中の両者の負傷離脱がなければ、ブレーメンは最終節を待たず来季ヨーロッパリーグの出場を確定させていたかもしれない。

 そんな敵の“特攻型”とも言える戦術を考えれば、ドルトムントはカウンター型で下手に出る必要はないだろう。前節アウクスブルク戦に比べれば、ポゼッションを軸に中央のスペースを有効に活用していけるのではないか。

 前日会見でトーマス・トゥヘル監督は、ヌリ・シャヒンがアウクスブルク戦で負傷したユリアン・バイグルのオプションであると述べた。であれば香川とシャヒンのコンビを活用して、中盤の主導権を握りに行っても良いのではないか。ASモナコとのCL準々決勝1stレグでは、シャヒンのアシストで香川はゴールを決めるなど、“ホットライン”を形成した旧知の間柄。会見によれば、トゥヘルはアウクスブルク戦で急遽バイグルの代わりを務めたマティアス・ギンターの出来に満足しているようだ。しかしその試合でギンターは、香川のサポートを必要としている。やはりより専門のシャヒンを中盤の底に置きつつ、香川の意識を前に向けたまま“ホットライン”を活かしていく。

 ユルゲン・クロップ時代から知る2人の攻撃力が、「3位」の確定に繋がっていくのではないか。

(取材・文:本田千尋【ドルトムント】)