逢坂良太×立花慎之介 対談!男性目線で語るアニメ『恋と嘘』の魅力

逢坂良太×立花慎之介 対談!男性目線で語るアニメ『恋と嘘』の魅力 累計1000万ダウンロード超の大人気マンガアプリ「マンガボックス」で、不動の人気No.1 コミック『恋と嘘』。16歳になると、政府から結婚相手が通知される世界での恋愛模様を描いた本作のTVアニメが2017年7月よりいよいよ放送開始となります。




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 花澤香菜さん(高崎美咲 役)と牧野由依さん(真田莉々奈 役)のヒロイン対談に続くインタビュー特集の第2回に登場いただくのは、主人公で、ごくごく普通の高校生・根島由佳吏を演じるのが逢坂良太さんと、謎の多いクールな同級生・仁坂悠介を演じる立花慎之介さん! お二人に男性目線で作品の魅力を紐解いてもらいました。

 

あえてカッコよさを出さないように気を付けた演技

――オーディションでの思い出はありますか?



根島由佳吏 役・逢坂良太さん(以下、逢坂):テープとスタジオでもオーディションを受けたんですけど、スタジオで待機している時、入って来る子や最初からいる子が、お会いしたことがない、たぶん新人じゃないかな?っていう子が集まっていたんです。その時、先輩の喜多村英梨さんが一緒にいたので「我々は場違いじゃないでしょうか?」みたいな話をしていました(笑)。



そのオーディションでは、「言葉の強さは取り除いてください」ということを言われたのを覚えていますね。そこで受かることができ、その後PVを録ったんですけど、そこでも感情をあまり込めずに、なるべく一般人のような、どこにでもいるような感じでやってくださいと言われたので、そこの調整がすごく大変でした。

――逢坂さんは、かなりキャリアも積まれている方なので、どうしてもヒロイックになってしまう気がします。



逢坂:カッコ良くというか、たとえば危ない時につい声を入れちゃうとかはありますね。そういうところもやってはいけないということだったので、抑えるのが難しかったです。



――そういう引いていく作業って難しそうです。



逢坂:逆に引き過ぎてしまうと、どんどんどんどん元気のない奴みたいになってしまうので、その間を取るのが、今でも大変です。



――いろんな感情の表現の仕方を知っているけど、あえてそれを出さないようにしないといけないんですね。



逢坂:だから昔の自分を思い出しつつ、やらせていただいているところはありますね。



――立花さんはいかがですか?



仁坂悠介 役・立花慎之介さん(以下、立花):僕はネジと仁坂の両方を録っていて、僕がネジをやった時は、今の逢坂くんよりもハキハキとものを言っていたんです。だから逢坂くんの演技を見ると「あぁネジってやっぱりこっちだよな」って思いますね。で、そのあとに仁坂も録らせていただいて、仁坂は美少年で、ネジはかわいらしい声なのかなと思って、すごくクールにやったら、「大人過ぎます」って話になり、そこじゃないのかと(笑)。



そこからいろいろディスカッションをして、今やっている仁坂の原型ができてきたんですけど、かなりいろいろやったので、いざアフレコをする時に「あの、どの仁坂が正解なんですかね?」ってスタッフに聞きました(笑)。

――どの仁坂で受かったか分からなかったんですね(笑)。最終的にはどんな仁坂だったんですか?



立花:作品の空気感というのはすごく大事にしていて、何の特殊能力もない高校生が普通に生活を送っていて、その中で恋愛のような甘酸っぱいものがあるので、“カッコつけてない口数の少ないクールめな男の子”という感じで最終的に作っていますね。





結婚相手が指名される世界、男性声優二人の考えは――

――原作を読んでいかがでした?



逢坂:現実でも起こりえそうな世界を持ってきたなぁと思いました。いま晩婚化とか、結婚をしたくないという人も増えてきている時代なので、こういう法律があれば結婚できるのかもしれないなって思いました。でも、さすがに16歳は早過ぎるかなぁって(笑)。25歳くらいならちょうどいいのかも。そこまでいろいろと遊んで、そこからはちゃんと「この人と愛を育みなさい」とかだったらいいんじゃないかなって。



――でも、付き合っていた人と別れたくないという感情が生まれそうですけど。



逢坂:だから許嫁スタイルですよね。結婚相手はもともと決められているという。



――ということは逢坂さん的には、この法律ありなんですか?



逢坂:16歳ならイヤですけど、25歳からならありですかね(笑)。

――立花さんは原作を読んでいかがでした?



立花:確かにゆかり法とか、細かい設定が面白いんだけど、それよりも恋愛での心の機微とか、愛じゃなくて恋なんだよなぁ、なんて思いながら読んでいました。揺れ動く思春期の心、みたいなのが細かく描かれていて、それぞれのキャラで思っていることが違って、それが交差していく。セリフが少なくても、空気感で伝わってくる作品だなと、すごく感じました。いま逢坂くんが言った晩婚の話じゃないけど、これ、30歳過ぎてから結婚相手の通知が送られてきたら、すごくドロドロした昼ドラになりますよね(笑)。高校生だから甘酸っぱい物語になっているんだなぁと、今ふと思いました。



逢坂:莉々奈の言うこととか、ピュアだから許されるけど……。



立花:彼女のセリフを30歳越えてから言っていたら、何か裏があるんじゃないかって思うよね(笑)。大人になった瞬間、やっぱりピュアではなくなってしまって、そういう心の裏が出てくるから。



逢坂:タイトルも『愛と嘘』になるでしょうね。



――ドッと昼ドラ感が増しますね(笑)。逢坂さん的にも、恋愛面での心の動きは面白く?



逢坂:やっぱり純粋だなと思いました。僕自身も初恋を引きずっていたタイプなので、そういう意味でドキドキしましたね。話せるだけで嬉しかったり、好きだからこそいたずらをしてしまうとか。子供だからこそ思う感情、大人になってしまったら忘れてしまう感情っていうのがちょこちょこ出てくるので、面白かったです。キスするだけで、とんでもなく勇気がいるような子たちの話ですから。





自身が演じるキャラクターに対する想い

―それぞれの演じるキャラクターについても伺いたいのですが。



逢坂:ネジ(根島由佳吏)は、どこにでもいるような古墳好きの少年です。アニメとかゲームじゃなく古墳が好きなんて、結構特殊なものが好きなんだなって思いました。ただ好きな対象が古墳なだけで、ゲーム好きな人と何ら変わらない、普通の子なんだと思います。でも、初恋をあそこまで引っ張っていますから、思いの強さはすごいと思いました。普通の人なら、政府通知の相手である莉々奈と付き合うと思うんですけど、ネジは勇気を出して、通知が届く前に告白しますから。彼は勇気と行動力があるんですよね。

――何に対しても一生懸命さは伝わってきますね。



逢坂:そうなんですよ。人の言うこともちゃんと聞けるし、本当に心がきれいな子なんだと、読めば読むほど、やればやるほど思います。彼を好きになる人は少ないかもしれないけど、嫌いな人もいないんじゃないかなっていうキャラクターですね。



――立花さんの演じる仁坂悠介はいかがですか?



立花:クールだけど、本当にとっつきどころがミステリアス過ぎて分からない。ネジのことを心配したり気遣っていたり、親身になって考えている子なんだけど、いかんせん謎過ぎて、どういう思いなのかはよく分からないんですよね。あとは美咲との関係もどうなんだろうとか、政府通知に関しても知っていることがあったりして、全体的に掴みどころがないキャラクターが仁坂なんだろうなって。

――そのミステリアスさって演技にも入れたりするんですか?



立花:でも結局、それを出し過ぎると意味深なキャラクターになり過ぎちゃって、この世界観ではなくなるんですよ。だから黒いミステリアスというより、透明なミステリアス感みたいな感じで、ふわっとその場に自然といる。そういう透明さを持たせるようにしていますね。それに表情とかでも語っていたりするので、声にはあまり乗せないようにはしています。





初恋の女の子と指名された女の子、ヒロインふたりの印象は?

――女性キャラクターについてはどうですか? 



逢坂:美咲は読めば読むほど分からなくなっていくんですよ。クラスでもきれいな人で、誰に対しても優しい人だけど、いろいろな人と関わりがあったり、ネジのことは好きでいてくれるんだけど、それが本心なのかも分からなくなってくるというか、どんどんミステリアスになっていくキャラクターですね。それに比べると莉々奈は、どんどん女の子になっていくキャラクターで、最初はお嬢様っぽい雰囲気を出していて、ダメなことはビシッという子だったけど、実はロマンチストで乙女なんですよね。ネジといることで、普通の女の子らしさを手に入れていく子なのかなって思いました。



――どちらがタイプですか?



逢坂:スタイルなら美咲ですけど(笑)、喜怒哀楽を出してくれるのは莉々奈だったりするので、相手をするなら莉々奈が楽しそうって思うんですよね。う~ん、甲乙つけがたい(笑)。恋人として積極的なのは美咲だから、それは(男としては)嬉しいと思います。

――立花さんは女性陣をどう見ていますか?



立花:美咲を見たときは、結構肉食系の女の子なのかなって。積極的で、隠していた時はそうでもないけど、ひとつ物事がわかった瞬間にすごく積極的になる子っていうイメージがあって、ネジは勇気のある草食系だから、ふたりのバランスが面白いなと思いました。莉々奈は莉々奈で、かわいらしい女の子がちょっとずつ大人になっていくイメージで、ネジとの関係がどうなっていくのかが気になりますね。



――そんな4人の複雑な関係性が作品の中心にありますけど、アフレコはいかがですか?



立花:画で見せるところが多いので、セリフはわりと少ないんですよ。でも、そろそろアフレコでは物語の中盤に差し掛かってきていて、各キャラクターの思いが溢れ始めているので、自然とセリフ量も多くなって時間がかかることもあります。



逢坂:周りを固めているキャラクターが、ベテランの方が多いんですよ。僕(ネジ)のお父さん役が檜山修之さんで。すっごい優しいお父さんなので、全然熱くないんですよ。

――ヒロイックな声と言えば檜山さんなのに!



逢坂:だから檜山さんも最初は大変そうでしたけど(笑)、そういう方々が周りを固めてくださっているので、緊張感もありつつも、みんなで仲良くしつつみたいな、すごくメリハリがあるやりやすい現場ですね。すぐにその空気感になるので。ただ感情的にならないようにとは毎回言われていて、ギャグシーンとかつい大きく演じそうになるんだけど、そうはやらないんですよね。



立花:だから声を張らない現場だよね。



逢坂:声を張ることが禁止されている現場です。



――これだけの豪華なキャストで声を張らないって、すごく見てみたくなりますね。では最後に、アニメを楽しみにしているファンにメッセージをお願いします。



立花:原作のきれいな絵に沿った感じで、アニメの画も空気感を重視したきれいな画で描かれておりますので、そこも見ていただきたいです。もちろん原作を知らなくても楽しめる作品で、高校生の甘酸っぱい恋愛を肌に感じていただけると思います。そして、ミステリアスな仁坂もよろしくお願いします。



逢坂:毎回苦労しつつも、楽しく収録させていただいています。制作のライデンフィルムさんから、BDになる時に直しが入らないくらいのものを作りますと、気合いの入った言葉をいただいたので、きっとアニメの画も素晴らしいものになると思います。全員が全身全霊をかけて作る切ない物語を、楽しんでいただければと思います。

[インタビュー・文/塚越淳一]


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