不倫ドラマにのめり込むと不倫したくなる?

不倫ドラマにのめり込むと不倫したくなる?劇場版『昼顔』が人気を集めている点に着目し、先日「主婦が不倫ドラマに夢中になる理由」という記事をリリースした。この記事を読んだ皆さんが気になるのは、不倫ドラマにのめり込むうちに、人妻が現実の世界でも不倫に走る可能性があるのか、という点ではないだろうか。前回に続き、ゆうメンタルクリニックの森しほ先生に、不倫ドラマにのめり込むと実際に不倫したくなるのかを聞いてみた。



■人はそんなに単純ではないが…




「サスペンスドラマを見たからといって、普通の人は実際に殺人を犯すことはありません。不倫ドラマだって同じです。『ドラマを見たから』という理由で実行に移すほど、人は単純にはできていません」。森先生が冷静に回答する。



新聞やニュースでよく目にする、「アニメ、漫画の影響で犯罪に及んだ」という犯人の供述も、森先生は「メディアによって罪を犯したというよりも、もともと罪を犯したかった人が一定数いて、そういった人が自分の興味のあるコンテンツを見ていただけと考えるのが自然でしょう」と否定的だ。



ただその一方で不倫願望があってドラマを見ている人も少なからずいるはず。ドラマを見ながらその願望を抑え続けることは難しいように思えるが……。



■不倫ドラマにハッピーエンドはない




「『昼顔』のような不倫ドラマでは、ハッピーエンドになることはほぼありません。最後には不倫をした人が何らかの罰を受けていることがほとんど。家庭を失い、不倫相手も失う、という流れになることが多いでしょう」



森先生が少し強い口調でそう述べる。離婚後に不倫相手と再婚したドラマがないわけではないが、確かにまれである。そもそも家庭を壊す気がないから、最後に見せられるバッドエンドの疑似体験が抑止力になるわけだ。



続けて森先生は「不倫のときめきやスリルは、家庭という安定があってこそ成り立っているものだからです。家庭が壊れると同時に、不倫相手への恋心もくすんでしまうもの」とその心理を喝破する。



そういえば周りを見渡しても、代償が大きかった割に、略奪愛の末に結ばれた二人がその後も幸せに暮らしているという話をあまり耳にしない。



■もともと不倫に向かないタイプとは




「幸福な家庭はみな似ているが、不幸な家庭はそれぞれ違う」――。文豪トルストイの『アンナ・カレーニナ』の一節を持ち出し、森先生が「一見ありふれていてつまらない日常は、失って初めて幸せだったことが分かるのです」としみじみと語る。



不倫ドラマに憧れる人たちに対し、森先生は次のように諭す。「非日常への憧れや、日常では味わえないスリルやときめきは、『テレビドラマで楽しむもの』と割り切って、実行には移さないようにしましょう」



さらに「そこを割り切れない人が不倫に足を踏み入れたとしたら、現実社会でもやはり割り切れずに家庭を壊してしまうと考えられますので、そもそも不倫に向いていないでしょうね」と付け加える。



不倫ドラマを好んで見続けている主婦こそ、実はフィクションとして割り切っているのかもしれない。



●専門家プロフィール:森しほ

ゆうメンタルクリニック産業医、皮膚科医。同クリニックグループ(上野院、池袋東口院、新宿院、渋谷院、秋葉原院、池袋西口院、ゆうスキンクリニック池袋西口院)は、心安らげるクリニックとして評判が高い。



(瀬戸鈴鳴)


教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)