ダルビッシュから頭部死球の打者、恐怖の瞬間を振り返る「恐ろしかった」

ダルビッシュから頭部死球の打者、恐怖の瞬間を振り返る「恐ろしかった」

死球を受けたウォーカーは恐怖の瞬間を振り返りながらも、無事だったと報告。ダルビッシュに対して「とてもいいピッチャー」と男気のエールを送った。


6回先頭で頭部に死球を受けたウォーカー「今は大丈夫だよ」

 ドジャースのダルビッシュ有投手は9日(日本時間10日)、ダイヤモンドバックスとの地区シリーズ第3戦で5回0/3を2安打1失点7奪三振の力投で、チームを2年連続の地区シリーズ突破に導いた。だが、6回に先頭打者ウォーカーに頭部死球を与える衝撃の直後、ロバーツ監督から降板を言い渡された。死球を受けたウォーカーは恐怖の瞬間を振り返りながらも、無事だったと報告。ダルビッシュに対して「とてもいいピッチャー」と男気のエールを送った。

 立ち上がりからほとんど隙を見せなかったダルビッシュが突如乱れた。6回先頭で打席に立った代打ウォーカーに粘られた。6球目が内角高めに浮き、バットのグリップエンドを直撃。Dバックスは死球だとしてチャレンジするも、判定は覆らず。そして、8球目には94マイル(約151キロ)速球がウォーカーの頭部を直撃。ウォーカーはフィールドに倒れ込んだ。

 ボールが頭部を直撃した瞬間、ダルビッシュは両手で頭を抱えたが、しばらく経つとウォーカーは気丈に一塁に歩き始めた。この時の様子を振り返ったウォーカーは「恐ろしかったけれど、幸運にもヘルメットの耳の部分に当たってくれた。今は大丈夫だよ」と気丈に話した。

「これまでも頭に死球を受けたことはあるけど、ヘルメットを若干かすった程度だった。こんなにガッツリ直撃されたことはなかったよ」

 恐怖の瞬間を体験した26歳若手有望株だが、ダルビッシュに対する恨みの言葉は一切なかった。

「大一番だっただけに、彼にとって魔の瞬間だったのかもしれない。興奮もしていたと思う。それまで圧倒されていたけど、もう75球ぐらい投げていたはず。もしかすると思い切り投げようとして、力んでコントロールを失ってしまったのかもしれないね。とにかく大事に至らなくて良かったよ」

 この試合で勝利投手となったダルビッシュの失投に、努めて理解を示していた。ダルビッシュとは、この日が初対戦となったが、改めて実力を感じたという。

「とてもいいピッチャーだよ。初めて対戦したけど、右打者VS右投手の状況では、攻略するのが難しい相手。素晴らしいスライダーも持っているから、自分の頭の中にスライダーもあった。そういう意識も持っていたから、内角速球で大事に至らずに済んだのかもしれないね」

 試合後、ドジャースのクラブハウスではシャンパンファイトが行われた。記者会見にも出席したダルビッシュとは、試合後に話す機会はなかったという。

「ダルビッシュとは話をしていないよ。今、勝利喜んでいるだろうからね。わざと打者の頭にボールをぶつける人なんていない。あれはアクシデントだと思うよ。病院にも行かなくていい。幸運なことに全てはOKなんだ」

 恨み節は一切なし。失投のダルビッシュを擁護する男気を見せていた。(Full-Count編集部)